食べてすぐ寝ると牛になる?
「食べてすぐ寝ると牛になる」なんてよく聞きますね。
本当に牛はえさをおなかいっぱい食べて乳を搾ってもらうと、皆、横になって体を休めるそうです。
この格言が示したいのは、「モグモグ食べてすぐ横になるのはだらしないからやめなさい」ということなんでしょうね。
でも牛が示すように医学的には食後30分から1時間くらい横になることは健康にいいそうです。
横になることで消化、吸収は遅くなりますが、これによって肝臓へ血流や栄養分は緩やかに運ばれるため、肝臓は保護されるわけです。肝臓の悪い人には食後1時間くらい横になることは重要な治療法とのこと。ただし、消化や吸収が遅くなるわけですから、日頃から胸焼けや胃のもたれを感じている人は胃の解剖学的な位置関係から右を下にして横になるのがいいそうです。
また、普通の人は食後眠くなります。全身の血液は胃や腸に集まって,頭なんぞは空っぽになりがち。食後すぐに運動したり,仕事をしたり,勉強したりするの、つらいですよね。 能率も上がらない。 精神医学的にも昼食後は少し横になって気分を入れ替えるのがいいのでしょうね。
しかし、1つだけ気をつけないといけない点が・・・。
食後の胃では多量の胃液が分泌され、消化や吸収が行なわれています。その胃液はとても酸が強く、逆流して胃以外のところへ回ると大変なのです。胃の粘膜はこの強酸に耐えられるようにつくられていますが、食道や気管の粘膜はそうではありません。いくら硬い歯も酸にはとても弱いのです。従って逆流や嘔吐は防がなくてはなりません。括約筋と呼ばれるシャッターのようなゲートは食道の入り口、胃の出口、肛門にはありますが、胃の入り口にはないのです。横になるということは立っているのと比べれば逆流しやすくなります。
胃液の食道への逆流を繰り返すと食道粘膜がただれ、逆流性食道炎になります。昨日のブログで述べた誤嚥が胃からの逆流物で起こると劇症型肺炎を起こします。嘔吐したのに「うがい」もしないと虫歯を誘発します。よって右を下にして横になるのがいいようです。また誤嚥が疑われる方は逆に2時間くらい横にならない方が安全なようです。
私も食後ゴロゴロしていると「食べてすぐ寝ると牛になるよ」と言われます。でも「食べてすぐ横になるのはだらしないからやめなさい」という意味ではなく、「太るぞ!」という意味で言われている気がします。でも「食べてすぐ寝ると太るぞ」という根拠はないようです。寝るべきか、寝ないべきか・・・。



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