歯垢と歯石

歯科医師会のお仕事も無事終了し、予定通り18時から診療再開です。今日のお仕事も某役所の歯科検診、歯科相談だったのですが、そこで歯石について相談を受けたのでそれについて書きます。
①歯垢(プラークともいいます)
口の中にいる細菌によって作られた、歯の表面に付着したネバネバした白い塊。食物残渣ではありません。この中で虫歯菌や歯周病菌はどんどん増殖し、さらに歯垢を追加していきます。いわゆる細菌の塊です。歯に付着しやすいようにと、もともとネバネバになっているものなので、うがいくらいでは取れません。だから歯ブラシ等でこすり取らないといけないのです。爪で歯の表面を引っかいて見てください。爪の間に白い塊がついたら、それはまだ歯垢が残っています。
②歯石
歯垢がつきっぱなしのところに唾液の中のリン酸カルシウムが沈着すると白い塊がカチカチに硬くなってしまいます。これが歯石です。一度固まってしまうと歯ブラシ等でこすったくらいでは取れず、歯科医院で取ることになります。歯石の中に細菌は住んでいませんが歯石がつくと、もともとつるつるした歯の表面がざらざら、凸凹になり、歯垢がつきやすくなるばかりではなく、歯磨きで歯垢が落ちにくくなってしまいます。歯石のつきやすさは「歯がきちんと磨けているかどうか」が最も関係しますが、唾液中のリン酸カルシウムの量も影響していますのでつきやすい人は半年から1年に1度くらいのペースで除去することが必要です。下の前歯の裏側が最もつきやすく、続いて上の奥歯の頬側です。これは唾液を作る工場のうち大唾液腺と呼ばれる耳下腺、舌下腺、顎下腺の出口がこれらの歯の付近にあるのと、これらの歯が磨きにくい部分だからです。
歯石には歯肉縁上歯石と歯肉縁下歯石というのがあります。歯と歯茎の境目のラインより上の歯面についているものが前者で白~黄色を呈しています。歯茎がむくんだり腫れたりすると歯と歯茎の境目にポケットが出来ます。そのポケットの中、つまり歯と歯茎の境目のラインより下の歯面についているものが後者で黒~茶褐色を呈しています。多くは超音波スケーラーと呼ばれる機械だけで除去できますが、深いポケットの下の方についてしまっている縁下歯石は麻酔をして、スケーラーと呼ばれる刃物で掻き出さないといけません。