歯ぎしりとは

歯ぎしり、食いしばり、タッピング(カチカチ歯を鳴らす癖)といった癖をブラキシズムと言います。ほぼ100%の人がこのブラキシズムを睡眠中に行っているそうですが、皆程度が異なるため、「自覚がある人」、「他人に指摘されて気づく人」、「全く気づいていない人」、「歯にその兆候が現れて気づいたり指摘を受けたりする人」、「歯に全く兆候が現れない人」というように分かれるようです。
このブラキシズムはストレスを減少させるのに重要であることが最近わかってきました。実験でネズミを板の上に羽交い絞めにして放置し、ストレスをかけるとまもなくして歯ぎしりをするそうです。今、お口の主な役割は「咀嚼」といって「ものを噛み砕き、食べる」ことですが、もともと動物の進化の過程では「捕食」「武器」というような「獲物を捕まえたり、外敵から身を守る武器」としての役割が主であり、噛み砕くことはせず「丸飲み」でした。歯ぎしりはそのときの名残ではないかという仮説が言われています。
ストレスの高さを測る指標としてはいろいろあります。最も代表的な指標としてストレスがかかると血中の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が上昇するそうですが、歯ぎしりによりこれがかなり減少するそうです。他にも血圧、血糖値、胃潰瘍の有無、大脳・神経細胞の活性状態などいろいろありますが、これらも歯ぎしりをすることで下降かつ安定し、ガムを噛むだけでもストレスが減少するそうです。
従ってブラキシズムは他のストレス病を防ぐには重要であり、健康を保つ上で意味を持っているものだということがわかります。
しかし、通常の食事において歯にかかる荷重は30kgfなのに対し、ブラキシズム時は50~100kgfにもなるそうですから、歯には過重負担となり、いろいろ問題が起きてきます。
①歯の磨り減り ②クサビ状欠損 ③歯周病の悪化 ④治療終了した冠や詰め物の破損 などです。特に②はよく見る光景で、歯と歯茎の間の歯質が虫歯でもないのに崩壊しクサビ状に磨り減り、知覚過敏の原因にもなります。
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次回は「ブラキシズムから歯を守るには」についてです。

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